小町研では自分のやりたい研究をやることが奨励されます。教員の仕事は、学生のやりたいことを「研究」というフォーマットに乗せることだと考えています。研究室に配属になってから半年は、大学院生がメンターとしてつき、メンターが提示する研究テーマの中から一つ選んで研究に取り組みます(サーベイ・実験を行い、自然言語処理の若手シンポジウムでポスター発表します)。その後、そのテーマをしばらく続けたい人は継続し、変えたい人は変え、いずれせよ1年目の終わりには言語処理学会年次大会で発表し、良好な結果が得られたら ACL(自然言語処理のトップカンファレンス)に投稿します。 新入生のうち、最初の半年のテーマを1年続ける人は約半分、ACL に投稿するのも約半分で、最初のテーマを続けたかどうかと ACL に投稿できるような結果が得られたかには相関はありません。また、2年目はいずれにせよ自分で考えた研究テーマに取り組んでもらいます(2年目もしくは3年目にはメンターとして後輩の指導に当たってもらいます)。新しいテーマに臆せず挑戦してくれる人を歓迎します。 自然言語理解・意味解析述語項構造解析や意味役割付与、語義曖昧性解消のような意味解析技術の研究を通じて、人間の使う言語の理解を目指しています。最近は深層学習 deep learning と構成的意味論 compositional semantics について研究しています。 第二言語学習者支援自然言語処理技術を用いて日本語学習者・英語学習者の支援を行なう研究に強みがあり、最近は中国語学習者の支援にも着手しました。Lang-8 や HiNative といったオンライン言語学習サイトからの知識マイニングに取り組んでいます。 統計的自然言語処理主に日英・英日をターゲットとした深い意味情報・文脈情報を考慮した機械翻訳 (自動翻訳) の研究や、統計的日本語入力、そして古文や方言の形態素解析の研究をしています。2015年からはニューラル機械翻訳に取り組んでいます。 ウェブからの大規模な情報抽出ウェブデータから大規模に言語知識を獲得する手法の研究を行なっています。 |