2006年度特待生海外研修報告書

2006年8月1日
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
小町守
<mamoru-k@is.naist.jp>

研修期間

2006年7月16-23日

研修場所

研修スケジュール

16日
17日
18日
20日
21日
22日
23日

研修内容

自然言語処理で最大の国際学会,COLING/ACL (International Committee on Computational Linguistics と Association for Computational Linguistics の共催) に参加した. また,COLING/ACL の前に開催されたチュートリアルと,後のワークショップ の時期に開催された国際学会 Conference on Empirical Methods in Natural Language Processing にも参加した.

研修を終えて

自然言語処理の分野で世界最大規模の国際学会に参加した. 今年は偶然自然言語処理でもっとも大きな学会2つの共催だったので, 集まった人数も多く,勉強になった.

去年は年度の途中から特待生に採用されたので,自然言語処理に関する 国際学会に参加するのは今回が初めてだが,行ってみて博士後期課程に 進学する予定の学生は早目に世界のレベルを知っておくことは重要である と感じた.

本会議は4並列のセッションになっており, 興味を持ったセッションを聞きにいくといった形式になっていたが, 分野によっては複数のセッションを持つものもあれば, そもそも採択件数から非常に少ないものまであり, 分野の動向があることを学んだ.

午前と午後にはそれぞれ30分のコーヒーブレイクがあり, 世界中の研究者が一同に会して語らっているのが印象的であった. 来年のインターンシップ先の人を紹介してもらって話ができたり, 日本の研究者の人も紹介してもらったりと, 人脈形成の場所としていい機会であった.

夕方はポスターのセッションがあり, おもしろそうなところはのぞいてみたり,他の人に説明するのに 便乗して聞いていたりしたが,自分の研究に関係しそうなポスターは 突っ込んで説明してもらったり質問した. ただ,今回発表で来ているわけではなく,これまでに英語で書いた 研究発表もないので,こちらでやっている研究のことを参照してもらえない のがとても残念であった. いくら自分が優れた研究をしていても,外部で発表しなかったり英語で 書かなかったりしたら,あまり意味がないと強く思った.

今回は自然言語処理に特化した学会なので,より広い範囲をカバーする 人工知能の学会だともっと雰囲気が違うのかもしれないが, 次回は研究をまとめて発表者の立場で来るつもりである.


Mamoru Komachi <komachi--at--tmu.ac.jp>
Tokyo Metropolitan University